~南米・エクアドル~ 赤道という名のこの国にはアンデス山脈やガラパゴス諸島をはじめ手付かずの自然が広がり、民族衣装の女性たちがその魅力に花を添える。青年海外協力隊22年度1次隊田中鏡介活動ブログ!!


by tunetuneworld

土佐のまっことすごいばあちゃん

日曜にもかかわらず7時に目が覚める.すっかり習慣付いてしまったようだ.それか歳のせい?

別段予定が無いので洗濯をした後,連絡所から借りてきた「佐賀のがばいばあちゃん」を読んだ.心の持ちようでどんなに貧乏でも人生は楽しく生きられる.そんな本.



私の母方のばあちゃんもそれはそれは働き者で,かつ節約家だった.
ラップは洗って干してまた使う.買い物で貰うレシートは電卓を片手に間違ってないかチェックなどなど・・・

今思えばばあちゃんの思い出のほとんどが働いている姿だ.

農業で主に葱を作っていたが,葱は一番外側の土で汚れた部分を剥ぎ取らないと商品価値が無い.
そしてこの葱剥ぎ(うちはこう呼んでいる)がなんとも手間のかかる仕事なのだ.“何回”か手伝ったことがあるが手は臭くなるわ,泥で真っ黒くなるわ,爪の間に泥とも葱とも言わぬものが詰まるわ,目に染みるわ・・・そのせいで手伝った回数も“何回”としか言えない程度だ.

ばあちゃんは黙々と葱を剥ぎ続けた.

いつ行っても大概いつもの作業場でいつもの椅子に座って葱を剥いでいた.
そしてこの姿が私の中のばあちゃんの姿だ.おかげでばあちゃんの手は真っ黒で洗っても取れないほど,体にはいつだって葱の匂いが染み付いてそれがまた強烈で私は正直敬遠していた.


ばあちゃんは5,6年前に畑で農作業中に脳梗塞かなんかで倒れ,救急車で運ばれ,一命は取り留めたものの体の一部が麻痺してしまった.
そのせいでいつも畑に向けて乗っていた自転車には乗れなくなったけど,杖が無いと歩けなくなったけど,葱剥ぎも以前より遅くなったけど,ばあちゃんは働くことをやめなかったし,いつ行ってもろくに手伝いもせず,愛想のなかった僕ら兄弟にとびきりの笑顔で迎えてくれた.
頑固で一度言い出したら聞かないこともあったけど,僕ら兄弟にはいつも優しかった.


ばあちゃんは約4年前に心筋梗塞でお風呂場で亡くなった.人生の大部分を仕事に費やしたばあちゃんの一生が終わった.

ばあちゃんは僕が大学を卒業したことを知らない.僕が働いていたことも知らないし,外国でボランティア活動をしていることだって知らない.

でも僕は知っている.

ばあちゃんは自分の人生を悔いてなんかいない.
農家に嫁いだことも,貧乏な暮らしだったことも,そして可愛くない孫を持ったことだって一度も後悔したことなんかないことを,僕は知っている.
だって後悔している人が,可愛くない孫を持ったと思っている人が,あんな笑顔で笑えないはず.


ばあちゃん,最近ばあちゃんの家に1匹の猫が住み着いてるんだぜ.
名前は母ちゃんが付けたニャーで野良猫だったけどいつの間にか飼うようになったんだ.
いつもばあちゃんが座って葱を剥いでいたあの椅子に乗ってるよ.

あの椅子に座ってばあちゃんは何十年も葱を剥ぎ続けたから,まだばあちゃんの温もりが残っているからなのかな.
でもばあちゃんとは違ってずーっと寝てばっかりなんだぜ笑.


ありがとうばあちゃん.
ばあちゃんの孫に生まれてこれて幸せです.土佐のまっことすごいばあちゃんは僕の中で生き続けてます.
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by tunetuneworld | 2010-09-19 23:07 | 土日